単独猟始めて半年未満のビギナーが、犬なし・スコープなしスキート銃・猟友会ベスト帽子着用で、猪・鹿の単独猟に11回出猟し、9頭を回収しました。
猟果につながったポイントを振り返ると5点あります。今回は#3-Smellです。
#1.自宅で、据銃や装填などの練習をしていました。
#2.射撃場で、スラグ撃ちの練習をしていました。
#3.猟場で、スニーキング/SLLS(Stop.Look.Listen.Smell)を意識して実践しました。
#4.実践で気付いたちょっとしたことを積み重ねました。
#5.経験者のアドバイスを実践していました。
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今回のキーワードです。
SLLS(Stop.Look.Listen.Smell)のSmellです。
前回の記事でわたしの単独忍び猟では、視覚85%、聴覚12%、嗅覚3%の割合で知覚を動員していると書きました。
嗅覚は3%ですが決め手となるときはその3%が100%になるわけですので、軽視はできません。
街暮らしで匂いに関する仕事に携わってなければ、嗅覚を意識して使う場面と言えば、食事を楽しむとき、古い食材・料理がまだいけるか確認するとき、ガス漏れがないか確認するとき、香水を選ぶとき、、、。
意外と多い気がしますが、狩りにおいてはあまり嗅覚を活用する話は聞きません。
わたしの想像ですが、
同じニオイに対して慣れやすい(疲れやすい・順応しやすい、と言ってもいいかもしれません)、風が吹くとニオイが流れる、視覚や聴覚以上に発生源の位置特定が難しい、、、などで活用できるチャンスが限られているのかもしれません。
それでは猟場ではどうかというと、人によるかもしれませんが、鹿や猪の糞尿は出したてほやほやでも臭いを感じません。
また、不在の寝屋を嗅いでも臭いを感じませんでした。
そんな数少ないSmellを活用できたシチュエーションは「まさに今グウグウ猪が寝ている寝屋の近くを通ったとき」です。
猪が視界には全く入っていなくて、“何だか獣の臭いが漂っているな..”と立ち止まっていたらカサカサと音がしました。
そこで見上げたら猪が寝屋で立ち上がったところでした。
もし臭いを気にせず立ち止まらなければ、猪は静かに身を潜めたまま反応せず、わたしは素通りしていたはずです。
他にも、ルートを誤って崖を下らなければいけないシチュエーションがありました。
3点確保に必死で鉄砲はたすきがけで移動しているときに、ふわっと猪の臭いがしました。狙う余裕はありませんでしたが、猪を見かけました。
緊張して、全神経が手元や足元に集中しているときでも関係なく嗅覚は働くことを実感しました。(文字通り手も足も出ませんでしたが..)
Smellの活用法をご存じの方がいましたら、是非メッセージで教えてくださいね。
おまちしています。
# | 記事タイトル | 概要 |
1 | 実績 | 単独猟初心者の初回~11回目の実績 |
2 | “自宅” | 初心者ほど自宅の練習で効果が出る |
3 | “射撃場” | 腕を上げるだけじゃない。力量を知ると猟果につながる |
4 | “猟場-Look” | 最も使う五感は視覚。効果的な視界の使い方 |
5 | “猟場-Listen” | 耳で獲物を探す。電子イヤマフは武器である |
6 | “猟場-Smell” | 臭覚が役立つピンポイント |
7 | “猟場-Stop” | 獲物を探すときになぜ立ち止まるのか |
8 | “忍び猟の猟装” | 高価な猟服じゃなくてもいい |
9 | “忍び猟の行動(1)” | 歩き方と目配り |
10 | “忍び猟の行動(2)” | 地形、遮蔽物の利用、獲物との距離 |
11 | “小さな気付き(1)” | 立ち止まるときの姿勢、休憩する場所と鉄砲の置き場所 |
12 | “小さな気付き(2)” | 自分が得意なスタイルを探す。立射は安定しない? |
13 | 助言を試す(1) | 見下す位置、怪しいカタチ、自然にない音を持ち込まない |
14 | 助言を試す(2)” | 自然にない臭いを持ち込まない、風向き |
15 | まとめ | 持たざる者が猟果を出すためのポイント |
「獲得率82%の単独猟初心者が使っているノウハウ⑥ “猟場-Smell”」への1件のフィードバック