【単独猟のポイントは記事の最後にMEMOをまとめています。本文の太字部分と連動させています】
2021年1月某日
前々回は猪の見送り、前回は猪の半矢。よくない流れです。
前回の半矢を反省して、思い至ったのは武道でいう「残心」です。
残心 – Wikipedia 抜粋
・技を決めた後も心身ともに油断をしないことである。たとえ相手が完全に戦闘力を失ったかのように見えてもそれは擬態である可能性もあり、油断した隙を突いて反撃が来ることが有り得る。それを防ぎ、完全なる勝利へと導くのが残心である。
・相手の反撃に瞬時に対応する準備と、更なる攻撃を加える準備を伴った、身構えと気構えである。
主に反撃に備えた内容ですが解釈を広げます。
技を決めた後(一発目があたった後)に逃避されても獲る心身の構えを、この記事では残心と呼びます。
ちなみに「狩猟が高尚だから余韻を残すために残心する」といったスピリチュアルな意味は一切ありません。あくまで獲得率向上を目的としています。念のため。
猟のスタイルで考え方は様々ですが、一撃必殺(弾一発で仕留める。場合によっては走られることもある)や一撃即倒(弾一発で仕留める。その場で倒れる)であるべきという人がいます。その精神は理解できます。
しかしどれだけのハンターが、常に一撃必殺/一撃即倒を実現できるでしょうか。
わたしの経験で言えばバイタル・ネックは一撃即倒を確約する部位ではありません。
また失中せず常にヘッドショット決めるというのは、わたしには現実味がありません。
わたしのテーマは一撃必殺・一撃即倒ではありません。
必中回収(必ずあてる、回収する)です。
- 一発目から必ず仕留める想定で撃つ、しかし、即倒にならない場合に備えて必ず仕留める二発目の心構えと体勢があるということ。つまり一発目の後に残心します。
形式的な残心ではないので二発目を撃つまでを一連動作とします。
もちろん一発目をいい加減に撃つという意味でもありません。 - あたった場所から多少移動されるケースを前提に「回収できればOK」と考えます。一発目をあてて、距離が開く前であれば目測のズレが小さくて済むと思うので、ヒットしやすいはずです。
着弾して瀕死でも移動する鹿がいました。追えば起伏のある地形を人より早く移動します。しかし一度見失えば追うのは大変です。二発目で仕留めたい場面です。
自分が目指すスタイルはイメージできてきました。
あとは練習です。
地味なtweetを紹介します。
自宅で据銃練習するぞ、それだけです。
なぜわたしはこんなにこだわるのでしょう。
前回出猟のメモを見ます。
振り返り②
二発目の準備不足。ひっくり返って腹を見せてる間に装填、発射の時間はあった
→確実に仕留める心構えと動作の準備
というスキル面の反省はもちろんあります。
もう一つ。
初めての半矢は猟を中断して帰りたくなるほど抵抗感があったので、どうにかしたいと思いました。
獲物をムダに苦しませたくない思いは当然あります。
しかしそれ以上に、自分が失中と半矢を出すのがとにかくイヤなのです。
良い悪いではなくて、猟のスタイルに対するポリシーというか自己満足です。
(他の方が失中や半矢にしていても特に申し上げることはありません)
いつになく地味で内省的な内容になりました。
しかしあえて独立した記事にしたのは、少し後に振り返って第二の転機と感じたからです。(第一の転機はスキート銃→ボルト銃+スコープに変更したときです)
詳細は次回の出猟記事で。
【MEMO】
・わたしのテーマは一撃必殺・一撃即倒ではない。
必中回収(必ずあてる、回収する)。
・一発目で必ず仕留める想定。即倒しない場合に二発目で必ず仕留める想定。
・自分が目指すイメージができたら練習する。壁に2か所シール貼る。
装填→据銃→一発目撃つ→排莢→装填→獲物の移動先に狙いを移して二発目を撃つ
※三発目を発射するイメージわかないので二発目まで。

【諸条件】
・鉄砲:ボルトアクション銃20番
・照準:スコープ vixen1-6X24
・弾種:スナップキャップ(空撃ちケース)
・弾数:2発を繰り返し
・距離:想像10~50m
・獲物:想像の鹿・猪
・目的:有害鳥獣対策
※当ブログでは、狩猟と有害鳥獣の駆除で異なる表現を同一に扱ったり暗喩・直喩を用いたりする場合があります。作業工程の記述を省略している場合もあります。いずれの場合も法令に則り適切に行動・処置していますが、誤解を招く表現は速やかに修正しますので「お問い合わせ」よりご連絡ください。
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「単独猟 第15回 “残心” (練習) 犬なし / スコープ&ボルトアクション銃」に2件のコメントがあります