単独猟 第17回 前編 “雨雫”            (鹿/猪) 犬なし / スコープ&ボルトアクション銃

【単独猟のポイントは記事の最後にMEMOをまとめています。本文の太字部分と連動させています】

2021年1月某日

第16回の翌日、同じ山へ入ります。少し空模様が怪しいです。

尾根筋を登り、半矢にした大きな猪がいたエリアを目指します。
また出会えるなら今度こそ仕留めたいという気持ちは頭の片隅にあります。

山に入って間もなく、獣道に沿って進むと正面に腰の高さまで枯れ沢があります。
丁字路の地形になっていて、さて、左右のどちらに行くかと立ち止まります。
右に進めば半矢の猪が寝ていた方面です。

まあ右だよねと踏み出そうとした時、音が聞こえます。

電子イヤマフが葉っぱを蹴る音を拾っています。カサカサと。
身を屈めて周囲をじっくりと見渡しますが獲物の姿も鳥の姿も見えません。

落ち着いて聴覚に集中します。そうすると、やはり聞こえます。
つまり、視界外に音を立てる何者かいるということです。


枯れ沢を一歩ずつ音をたてないように下って、立ち止まり耳を澄ませまた登ります。
地面に体を沿わせて上半身を乗り出すと視界に下り斜面が広がります。

正面60~70m先に小鹿が見えます。しかし木が密集して暗く全体の輪郭をとらえられません。
あんなに遠くの音を拾うなんて優秀な電子イヤマフだな..と感慨にふけっていると、視界の端に動くものが。

右前方に親のメス鹿がいます。距離は小鹿よりやや近いでしょうか。

木の密度が低い尾根筋を、わたしが隠れる方向に向かってゆっくりと歩を進めながら、草を食んでいます。

銃口が地面につかないように気を付けて体を起こし、中腰で目の前の木まで這い上がります。そっと立ち上がり木に左半身を隠して親のメス鹿を盗み見します。

気付くと50mの距離まで近づいています。

音を立てないようにボルトを引き装填。立射で構えます。


左腕の肘を腹筋に押し付けるように畳み、頭の重みをストック越しに左腕に乗せます。頭と腹筋に挟まれた左腕はガチリと固定されます。左手はマガジンを支えます。
さらにグリップを握る右手を肩に引き寄せると、より強固に上半身全体で鉄砲を保持できます。通常の立射姿勢より正対気味です。

頭の重みと上半身全体の筋肉を利用して、左手を固定しているので疲れません。
わたしは利き手でない左手の筋力や持久力が低いため、左手で先台部分を保持すると長い時間正確に狙い続けるのが難しいです。

固定は強固ですが、足裏を軸に回転するイメージで姿勢を崩さずに30度程は銃口を左右に振れます。上下の調整は上半身全体で行い、狙いの微調整はグリップを引き寄せる右手で行います。

わたしにとって、この姿勢は射撃場の委託射撃の次に安定します。

(名付けて、安定立射、ガッチリッシャ、、、あぁ..ネーミングセンス..)


歩いてくるメス鹿のバイタルに狙いをつけます。
すぅー、すぅーと呼吸を続け、トリガーの遊びを殺して、発砲のタイミングを待ちます。

数本の木立をやり過ごし鹿の全身が見えた。いつ撃ってもいい。
鹿が草を食むのをやめ、ふとこちらに顔を向けたその瞬間に、最後の数ミリ、トリガーを絞ります。

前足の膝が崩れ、そのまま倒れるかと思いきや、後ろ足で地面を蹴って斜面を滑るように落ちていきます。二発目を装填する間がありません。

鹿が消えた斜面を覗きこむと地形の凸凹と木立のせいで姿が見えません。
慌てても仕方ないので鹿が被弾した場所へ移動します。

小鹿は数頭いたようです。射撃音に驚いて走り回ったあとにわたしの姿をとらえて斜面を駆け下りていきました。

被弾位置近くには初めて見る出血量、コップ一杯ほどの血糊が散っています。
これなら遠くまでは走っていないでしょう。

斜面を見渡し、血糊の引いた方向へ下りながら鹿を探しますが見つかりません。
周辺をウロウロして撃った方を見上げ一息ついて、鹿の被弾位置まで戻ります。

中腰でもう一度、斜面をじっくりと見渡します。血糊の周辺を丁寧に見なおして再捜索すると折れた太い枝に頭を突っ込むように横たわっています。

撮影側の斜面を下りてきて、なぜこういう姿になるのでしょう。
手前の枝に前足をとられ、頭から折れた枝に滑り込み、勢い余って胴体が右奥に流れた、そんなところでしょうか。

※第一種銃猟免許保持者が有害鳥獣対策の従事者として法令に則り駆除したものです


ところが、左に回りこんで見ると、頭は折れた枝の下に深く潜っています。
下の画像で言えば、奥から走りこんでくればこの格好もあり得るのでしょうが、血糊は〇で囲んだ範囲に残っていました(日光と影で見えづらいですが)。

※第一種銃猟免許保持者が有害鳥獣対策の従事者として法令に則り駆除したものです

後ろから見ると臀部にも木が重なっていました。
ここで倒れこんだ、それだけは分かります。

※第一種銃猟免許保持者が有害鳥獣対策の従事者として法令に則り駆除したものです

解体していると雨が降ってきました。外した鹿の頭にも降り注ぎます。

鹿は目を開けたまま絶命します。
目の表面をうっすらと砂埃が覆っていましたが、雨が流していました。

—–記事は後編に続きます—-


※当ブログでは、狩猟と有害鳥獣の駆除で異なる表現を同一に扱ったり暗喩・直喩を用いたりする場合があります。作業工程の記述を省略している場合もあります。いずれの場合も法令に則り適切に行動・処置していますが、誤解を招く表現は速やかに修正しますので「お問い合わせ」よりご連絡ください。

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※ここから先にはグロテスクな画像があります。苦手な方はここまでにしてください※



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20番ボルト銃の精度とDupoのストッピングパワーの組合せを実践を通して研究したいと考えています。

今回は成獣のバイタルに命中した場合の弾痕です。少量の血液と空洞が見えます。

単にグロテスクな画像を晒したいのではなく、わたしと同様にDupoの可能性を確認したいハンターの方向けにご紹介します。

興味本位の方には不向きなショッキングな画像です。そういった方が読むのはここまでにしてください。



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※第一種銃猟免許保持者が有害鳥獣対策の従事者として法令に則り駆除したものです

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