単独猟 第13回 “離合”            (猪) 犬なし / スコープ&ボルトアクション銃

【単独猟のポイントは記事の最後にMEMOをまとめています。本文の太字部分と連動させています】

2021年1月某日

前回、初投入のSavage Turkey220で無事に鹿を獲りました。
こういう調子が上向いているときにはチャレンジです。

いつもなら、鹿をメインで探して偶然猪がいたら獲る、という流れでしたが今回は違います。猪狙いです。

過去2回スキート銃で猪を撃った記憶を辿ると、鹿を見つけるよりももっと地面よりに意識を向けて見つけるイメージです。

第11回でメス猪を獲ったとき側にオス猪がいたのでそのエリアを目指します。


山に入ります。
尾根を横断し、谷になった枯れ沢に向けて降りていくと、呼吸が乱れて周囲に目が配れなくなったので立ち止まります。

ガササ、ガサガサ…と電子イヤマフを装着した左耳が葉っぱを蹴散らす音を拾います。
周囲を見渡しますが獲物の姿は見えません。


もう一度左耳に意識を集中すると、確かに葉っぱのガサガサ音が聞こえます。
音を拾える範囲に四つ足がいることは間違いなさそうです。

かろうじて生耳で方向をキャッチすると前方に見える尾根の崖部分を登ったあたりから音がしていると分かりました。崖は登れそうにないので50m迂回し、撃ちおろせるように位置取りします。

下り坂のずっと先に猪らしきものがうごめいています。
相手にはばれないように立ち木と立ち木の間の視界に猪を留めながら下ります。

ところが、直線上に降りられない地形です。
ジグザグジグザグと降りていって、立ち止まる都度、猪を視界にとらえていきますが、射線に木や枝が入り込み、急所に狙いをつけられません。

足元に注意が行きすぎていつの間にか猪を見失っていました。
猪が移動した音は聞こえてないので近くにいるはずですが、具体的な場所が分かりません。上から猪を見下ろしたイメージを思い出すと、もういつ猪が見えてもいい位置にいます。

慎重に一歩ずつ進んでいると突然後方からドカドカドカドカと猪が走り去る音が。
慌てて振り向くと藪の中を突っ切って崖の方へ飛び出して消えました。
30分近くかけて忍び寄っていたのに5秒くらいで消えました。

崖を上からのぞくと到底歩いていける感じがしないので、さすが野生だなとシミジミ。

気を取り直して次の獲物を探します。
折り返し地点から帰る道すがらのことです。

ついたばかりの足跡が残る獣道があり、追跡を続けていくと猪の臭いがします。
近くにいると確信して尾根の端を曲がると目の前に中サイズの猪が目の前にいます。


暗がりの凸凹地形を走られて狙いをつけられず断念。見送ります。

この日はここまでです。

獲物を獲得できる寸前まできているのに、詰めが甘いです。
「もう獲れそう」と「実際に獲る」は紙一重なのに歴然と差があります。

これを詰め切れなければニアミスと離合が増えてしまいます。


ボウズになりましたが、気付いたことがいくつかあります。
次に活かすことを考えます。



【MEMO】

・電子イヤマフの有効活用方法がある。防具だけでなく武器になりうる。

遠くから獲物を視界にとらえて近寄る場合、直線に移動できないなら周囲の特徴も意識して近づく。獲物だけに着眼していると地形や木で遮られて見失う。


・獲物の臭いがしたら超慎重に忍び歩きすべし。
「分かっていても鉢合わせで撃てない」ということ自体を分かる必要がある。

【諸条件】

・鉄砲:ボルトアクション銃20番

・照準:スコープ vixen1-6X24

・弾種:- 

・弾数:-

・距離:-

・獲物:猪2頭-見送り

・目的:有害鳥獣対策

※当ブログでは、狩猟と有害鳥獣の駆除で異なる表現を同一に扱ったり暗喩・直喩を用いたりする場合があります。作業工程の記述を省略している場合もあります。いずれの場合も法令に則り適切に行動・処置していますが、誤解を招く表現は速やかに修正しますので「お問い合わせ」よりご連絡ください。

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